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千鶴の近所のお兄ちゃん【夏の怪奇シリーズ】 壱:白いうなじの少女 第4話

【登場する地名、人物名、団体等は全て架空のものであり
実在するものとは何ら関係ありません。またパープルソフトウェアより
発売されたソフト『明日の君と逢うために』に関する登場人物とは、
何ら関係ありません】




                  



―― 今日、僕から声をかける、つもりだった。
胸の鼓動が高鳴る。
なのに。

「……いつも、見ていました」
「え」

白いうなじの少女が、初めて発した言葉。
僕が、初めて聴いたその「音」。

透き通っていて、それでいて確かに芯の有る……そう、僕だけに
届くような、そんな「オト」だった。

―― 少女は、振り向かない。

「そのまま、そのままで……聴いていて下さい」
「……うん」

「私は、酷い女なの」
「……」

好きな人が、いて。……最初は、知らなかった。でも、ずっと、彼も私の
ことが好きだ、そう言ってくれた。
最初に告白したのは、彼。凄く、嬉しかったなぁ。

それでね。色々なところに遊びに行って。
沢山、沢山、思い出、作ったの。

「次は~ ……前~、……前、です」

永遠に、続くと思った。
だって、そうでしょ? 私も、彼のことが好きだったし。
彼も、私のことが、スキダッテ、イッテクレタ。

「次は~ ……団地前、……団地前、です」

そんな時「その事故」は起こった。
―― これは、彼も知らない話なんだけど。

私たちは、いつものように、このバスに乗っていた。
そこで、

そこで、

彼が一瞬だけ、そのバスに乗っている女の子を見たの。

その子は、

真っ赤なチャイナドレスを着ていたわ。

ふふ、確かにそれは驚くわよね。

でも、彼なんて言ったと思う?

「次は~ 沖原……前、沖原……前、です」

―― キレイだな。

って

そこで

わたし、

頭が真っ白になって

彼に

罵声を浴びたの

そしたら、吃驚した彼がね

運転手のところまで転げちゃって

ハンドルに


「まもなく~ 終点……」

                  



―― 少女が、振り返る。
僕の、方へ、向きを、変えようとしているのだ。

何故だろう。

僕は、その話を聴いて、動悸が激しくなるのを感じていた。

「嫉妬」? ……否、違う。
なにか、得体の知れない「冷たい、硬質でいて鋭利なもの」が
喉元を、しっかりと捉えているように。

少女の「言霊」が僕を縛り付けているようだ。

振り返る、

振り返る、

少女が、

白い、

うなじの、

少女が




「……フフフ。神様も間違いってするのね」

「女はね、顔が大事っていうじゃない」

「こんな」

「醜い顔のままで、貴方に逢えるわけないじゃない」
「貴方に、見せられるわけ、ないじゃない」


「一緒に、」


顔は、

皮膚と言う皮膚が剥きだしていて、


「もう一度」

眼球は落ちそうになっている。


「死んで頂戴」

匂い、匂い。
腐った匂い、

駄目だ。

駄目だ。このままじゃ、

駄目だ、駄目だ、駄目だ、






「う、う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」






【続く】

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[ 2010/06/05 09:25 ] ショート・ショート | TB(0) | CM(0)
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