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新人クン VS 3匹!地球最大の決戦!

【登場する地名、人物名、団体等は全て架空のものであり
実在するものとは何ら関係ありません。】



                  



果て、如何したことか。
僕は、あらためて目の前の状態を再確認しようと試みる。

僕の右隣りは、恐縮してしまっている男が一人。……そうだ、彼は
我が社に今年入ったばかりの新人クンである。
名前は……ええと。忘れたので「新人クン」で通そう。

で、左隣りで熱心にペラペラと紙を捲る音を出しては
「これでもない……これでも……ない」
と独り言を呟いている女性が一人。

これがまた暗室に近い照明の中に居るものだから、目が悪いのだろう。
紙に鼻息がかかるんじゃないかと思うくらい顔を密着して顔を前後させ
食い入るように「それ」を見ていらっしゃる。

―― そして、真正面。

ネクタイを頭に括り付けて……えぇ、本当にそうやっている人って居るんですネェ。
とまるで他人事のように呟いてみたが、目の前に居る「男性」は紛れも無く
僕の上司である。

そして、顔を上気させ(ウマイ! やっぱりここで飲むビィルは最高だね!と
叫んだ上司はもう生中を4杯飲み、続けてウイスキヰを嗜んでいらっしゃいます)

歌を、

歌っていた。



「まっかぁ~な、 スカァァァ」



そう、今、僕はとある「カラオケボックス」に、居た。



                  



我が社のヲタク比率は、それはもう少ないはずだった。
僕は30代で、ヲタク=悪、という図式で思春期を謳歌していた為
自分の嗜好を「隠す」よう徹してきたつもりであった。

が、携帯の着信音をうっかり「THE BEAST 2」にした為に
「た、大変ッ……●●君のシンクロ率が、400%を越えています!」
と……ある女性に叫ばれてしまった。

それが、左隣りの女性。
山田さん、という。

彼女は、オープンザヲタクであり、腐女子であり、コスプレイヤーであり、
30代である。

彼女もまた「仲間意識」を僕に感じたらしく、その件の後、すっかり
仲良くなってしまった次第である。

僕としては、ひっそりと生きていたかったのだが、職場に同じような
趣味を持つ人が居ると、結構楽しいものである。

――視線はそれなりに厳しいものではありますが。

で、僕と山田さんの直属の上司……ええと、今、目の前で「熱唱」
していらっしゃる方が「田中」先輩。
この人、年齢は40代。僕等30代を「エヴァ世代」とするなら
所謂「ガンダムorヤマト世代」だ。

この人は山田さんが自己紹介をするなり「君の声は櫻井浩美さんに似ているね。
よし、君のあだ名はきょうから『はるるん』だ」と言っていたので
僕は思わず噴出しそうになったことを覚えている。
(その時はまだ僕は隠れヲタだったので平静を保とうとしたが肝心の山田さんが
『光栄です! ガンパレー●マーチは勿論クリア済です!』と普通に返して
その後、二人が盛り上っていたのを羨ましいとか思っていた)


僕を含むこの3人が、何の因果か、チームを組まされた。
…そこに、今年新入社員として配属された彼が……

新人クンが、同じメンバーとして組み込まれることとなった。

彼は、非ヲタであった。

とにかく、親睦を深めよう!
と、いうことで行われたのが「歓迎会」。

だが。

歓迎会=カラオケという安直な図式が採用され、

何を血迷ったのか、
行き成りカラオケは、


「アニソン」縛りになってしまった。


えぇ、勿論「田中先輩」の所為ですとも。

で、新人クンが一番最初に歌ったのが「めざせポケ●ンマスター」。
あぁ、成程。20代だもんね。そりゃ「ポケ●ン」だわなぁ、と感じていると
田中先輩と山田さんの反応は、イマイチ。
いやいや、アニソン縛り自体が敷居高すぎますから! ……というツッコミは
もはや彼等には通用しない。ここは僕が新人クンをカバーしなくては。

「いやぁ、懐かしいなぁ。僕も見てたよ」
「そ、そうですか……あ、あはは」

……普段こういう系を歌わないんだろうネェ。同情するよ。
と思っていたら、直後に山田さんが入れたのが……


♪『絶対運●黙示録』♪


「いきなりウ●ナて! しかもこっちかよ!!」

……思わず突っ込んでしまった。

「おぉ、ナイスツッコミね。 ムフ。聞いてなさい、新人クン。私の美声に酔いな!」

後は想像通りである。
新人クンはすっかり萎縮してしまった。

い、いかんっ! こういう時こそ、僕がしっかりしなくてはっ!

頭の中で「20代が安心して聞けるアニソンとは何ぞや??」を探す、探す。


♪『メ●ッサ』♪


「えーつまんない」
「これ、アニソンと違うのではないのかね?!」

二人のブーイングも何のその。僕は無難に歌う。

「いやー歌ウマイッスね」
「それほどでも……あるかなぁ~ふはは」

うん、新人クンも良い感じで着いて来てくれている。
よしこのまま行きたい!

ということで、僕は田中先輩に念を押したのだ。

「先輩、お願いしますよ。マイナー所じゃなくて、こう誰でも知ってる系の
アニソンでいきましょう。新人クンは、ほら、非ヲタですから」
「何を言ってるの! アニソンはね、魂なんだよ? 勝手にそんな事言われてもだね」
「そこを何とか! ひいてますから! ウ●ナで! ここはひとつ」

……で歌ったのが、

冒頭の

♪「真っ赤なス●ーフ」♪


……いや、確かにメジャーですよ?

でも、歌うならオープニングでしょうが!!


僕の願い空しく、新人クンは帰ってしまいました。


……ごめんね、新人クン。
そう言いながら僕は「夢●年」を熱唱することにした。


「星屑の海の中……」


【了】

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[ 2010/04/12 01:08 ] ショート・ショート | TB(0) | CM(0)
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